2017年2月25日土曜日

2017年2月12日  ツバキ油絞り と 木の実細工 昼食はホウバ焼

2月の例会は恒例のツバキ油絞りと木の実細工。
リピーターの多い行事の一つです。
最初にH氏より現在の日本の油事情、油の歴史や
油にまつわる言葉、原料などの説明がありました。
日本で使われる油の95%は輸入品で、国産原料は米油のみでした。




油絞りが始まったころは灯明に使われていたようです。
灯明の火を消さないように油が切れないようにと見守るのは
大変だったようです。「油断大敵」という言葉の由来も。


灯明に火をつけるにも今のようにマッチもライターもありません。
昔のような方法で火をおこしました。
石と金属を打ち付けて火花を炭化させた布で
受け止め細かくした麻の繊維にうつすと燃え上がりました。


子ども達も火打ち石を打ちましたが、難しそうでした。

みんなが持ち寄ったツバキの種子を割って黒殻と
油を絞る仁核の部分にわけました。
腐った部分は取り除き良い実だけを蒸して
絞るので良質なツバキ油ができます。

黒殻が爪の間に入らないように注意して
一つ一つ丁寧にむきます。

剥き終ると別々にはかります。黒核と仁核の割合は
大体1:1で、実の量の2分の1の油と同量の油粕がでます。

剥いた実を袋に入れて蒸し器で蒸して絞り機の筒に入れます

こどもたちも興味津々。油絞りに挑戦。

僕もやりたいとお姉ちゃんと一緒に絞りました。
この後、絞った油をゆっくりと和紙でこすなど手間のかかる
作業がありますが家でH氏がされています。
H氏の報告書によると今年は8㎏弱のツバキの実を使い
約1700gのツバキ油が4月の初めころにはできる予定です。


油を絞った後の絞り粕。左はあけびの油粕。右側がツバキ油粕。
今年はアケビの酢を取った後の実でアケビの油もつくられました。
今では作る人がなく「まぼろしの油」と言われています。
ツバキの油粕はナメクジの防除効果がありますが、
金魚や鯉には中毒作用があるので飼育しているそばでは
注意が必要です。

剥いたツバキの実を蒸す間に、F氏に木の実細工を
教えてもらいました。

ツバキの実がどのように入っているのかツバキの実の標本を
見ながら説明を聞きました。硬い大きなツバキの実・外殻がはじけて
中の種子が出てくる様子、一つとして同じ形の実がないことなどが
よくわかりました。

先生の見本 タヌキ タカ 昆虫には竹で足が6本ついています

タイサンボク(未熟)の実でつくるタカのセット

先生の見本を見ながら、ツバキの実を選びながらつくりました。

タヌキとタカ
焼いたかまぼこ板に飾ってみました。

午後からは臨時駐車場奥にある「希少種保護区」
(皆伐した周囲をシカやイノシシよけにナットをはってある)
の整備。腰にノコギリとハサミをつけました。
この場所の植生をどうするか、今後の計画などを
話し合い整備しました。

発芽したカラスザンショウを伐採し放置されていたので、
棘がありけがをするカラスザンショウを集め外に出しました。
次回伐採木の置き場を作る予定。
教科書通りに皆伐後や攪乱したところに生える
パイオニアパランツがたくさん芽をだしていました。
記録していきたい。

カラスザンショウは蝶の食草になり、痛く高木になるので、
ネットの近くに3本ほど残し、その他はきることに決めました。
まだどんどん生えてきそうです。

子ども達は囲いの外のカシの木の萌芽をノコギリできりました。
楽しそうでした。写真がないのが残念。
ここは落ち葉などを入れて堆肥をつくるところです。
いろんな虫が棲むといいね。

昼食はホオバ焼と味噌汁とカブの浅漬け、お菓子にコーヒー。
公園の中にはたくさんのホウノキがあります。
秋に大きな葉っぱを拾っておいて昼食にホオバ焼をしました。

ホウノキの葉っぱを上にもおいて焼いてみました。

七輪や炭のない時はホットプレートで。
プレートに汚れがつかないし簡単にできますよ。
楽しく、おいしい一日でした。